給料がもう少し欲しい…
米軍基地は安定した雇用形態と福利厚生が魅力的な職場です。
しかし、給料に関しては、お世辞にも高いとはいえません。
少しでも給料を上げるには、等級の高い仕事にトランスファーする必要があります。
しかし、そのためには資格、経験が必要不可欠です。
今回は米軍基地勤務歴5年の私が、米軍基地就職で身に着けるべき資格やスキルについて解説します。
結論から言えば、何もスキルがない方なら、運転免許系の資格がおすすめです。
費用対効果のコスパがいいからです。
もくじ
給料を上げるにはスキルが必要
基本給は毎年上がっていく
正社員のベース従業員の給料は、毎年上がっていきます。
等級にもよりますが、平均で4000円ほどは上がります。
ただ、必ずどこかで頭打ちにはなってしまいます。
また、昇給率は号俸が上がれば上がるほど、徐々に下がっていきます。
一番いいのは、ベース内で転職して基本等級を上げることです。
しかし、そのためにはスキルや経験が必要です。
事務職と技能職
米軍基地は大きく分けて事務職と技能職に別れます。
事務職は英語が必要な仕事です。
1-5以上になると基本給が約25万からと魅力的ですが、相応のスキルと経験が必要です。
ベース従業員も狙っているポディションが多く、競合の多い世界です。
1-3や1-4は同じ事務職でも、比較的簡単な業務が多いです。
技能職は肉体労働で給料も低いですが、その分求められるスキルも簡単なものが多いです。
2-4くらいまでなら、スキル無しでも応募が可能です。
だいたい2-6以上になると、何かしらの専門スキルや経験が必要です。
運転免許
一番簡単で汎用性がある資格は運転免許です。
たかが運転免許と思うかもしれませんが、バカにはできません。
最近は免許を所持していない人も増えていますからね。
普通マニュアル免許
マニュアルと表記したのは、求人票にAT限定は不可と書いてある仕事が多いからです。
ベース内の車はほとんどオートマなのですが、トラック等はマニュアルがあります。
資格要件を満たさない方は、書類選考で弾かれますので、注意が必要です。
運転免許は郵便物宅配やフードのデリバリー系で活かすことができます。
軽トラを荷物の受け渡しに使用する部隊もあります。
また、日常生活にもなんだかんだで役立ちますから、取っておいた方がいいです。
中型免許はビルメン系の技能とセットで使う
8トンまで運転できる中型免許があると、選択肢は広がります。
- トラックで荷物の回収と運搬
- ユニック車の運転
- イベント会場設営に使う機材の運搬
しかし、中型免許が必要な仕事は、何かしらの専門技能が必要なことが多いです。
専門技能とは、ビルメン系の資格や経験です。
- 危険物乙四
- 第二種電気工事士
- 2級ボイラー技士
- 第三種冷凍機械責任者
- 消防設備士
これらの資格をお持ちなら、中型免許も検討されてもいいかもしれません。
もっとも、民間企業時代に取得済みの方も多いかもしれませんけどね。
ちなみに、ビルメン系の専門職は2-7で基本給は24万ほどです。
運転免許単体ではもったいないので、合わせて専門技能の経験や資格を身に着けたほうがいいです。
大型免許は割に合わない
専属ドライバーの仕事には大型免許が必要ですが、正直割に合いません。
確かに大は小を兼ねますから、中型を取るくらいなら大型の方がいいと思うかもしれません。
しかし、ドライバーの仕事は大型免許以外にも資格が必要です。
- けん引免許
- 大型特殊自動車免許
- フォークリフト免許
大型免許が必要な仕事はトレーラードライバーだからです。
トレーラー等を運転する場合、荷積みと荷下ろしはドライバーの仕事ですからね。
必然的にフォークの資格も必要になるのです。
これらすべての資格をいちから取得すると、お金と時間がけっこうかかります。
地域差もありますが、安くても50万円ほどはかかってしまいます。
にもかかわらず、ドライバーは2-7で基本給は24万ほどです。
ビルメン系の専門職と変わりません。
取得費用に対して割に合いませんね。
当然、事故を起こした時のリスクもあります。
予め民間企業で取得した等であればいいですが、そうでないなら無理に取る必要はありません。
フォークリフト
フォークリフト単体なら、活かせる場面は多いです。
フォークリフトオペレーターという専門の仕事があるからです。
必要なの大型特殊自動車免許とフォークリフト技能講習修了証です。
倉庫業や運搬業で活かすことができます。
加えて、軍艦が停泊している工業地帯でも使う機会が多いです。
フォークリフトオペレーターは等級が2-6です。
基本給で23万円ほどになりますので、悪くはありません。
取得費用は二つ合わせても10万円ほどですので、コスパも悪くありません。
私も米軍基地に入って初めて取得した資格は、フォークリフトでした。
フォークリフト講習の感想 努力が形に残る
習得は大変だが、役立つスキル
習得するのは大変ですが、今後の人生にも役立つ汎用性のあるスキルです。
- 英語
- マネジメントスキル
- 自分を魅せる営業力
英語
高給の仕事につきたいなら、英語を避けて通ることはできません。
英語ができないだけで、給料の高い事務職に応募できなくなるからです。
また、技能職でも現場リーダークラスは英語が求められます。
アメリカ人上司とコンタクトをとりますからね。
さすがに一朝一夕で身につくスキルではありませんが、英語はできたほうがいいです。
ただ、ここでいう英語力とは、仕事をこなすうえでの英語力です。
勘違いされる方が多いですが、英語単体では高給な仕事には就けません。
英語は単なるコミュニケーションのツールですからね。
大切なのは英語を使って何ができるのかです。
マネジメント、人に教える系
マネジメントのスキルは、チームを管理したり、教えたりする力です。
スーパーバイザーやフォアマンになることによって身に着けられるスキルです。
このスキルが備わると、外部からの評価がとても高くなります。
組織には現場を管理する人が必ず必要だからです。
しかし、マネジメントスキルは習得は大変なことが多いです。
基本的に誰もやりたがらない仕事ですからね。
- 給料は大して増えないのに、責任と拘束時間は増える
- 時には嫌われ役を引き受けなくてはいけない
- 年上の部下は面倒
- 上層部と部下からの板挟み状態
一生平社員でいいという人が増えているのもわかります。
責任ある立場に就きたがる人は少数派です。
しかし、人が嫌がることにこそチャンスは隠れています。
多くの組織において、平社員は足りていても、マネージャーは足りていません。
しかし、現場を管理する人材は必要不可欠です。
現場と上をつなぐ人がいなければ、組織はどんどん悪い方向に向かいますからね。
現場と上層部のズレは、誰でも経験があると思います。
これは優れた現場マネージャーがいないからこそ起きる問題です。
習得は辛いかもしれませんが、マネジメントスキルはお勧めのスキルです。
転職においても、大いに力を発揮します。
面接官もマネジメントスキルの必要性と大変さは、身をもって実感しているからです。
自分を魅せる営業力
最後に、自分を魅力的にみせる営業力を忘れないでください。
別の言い方をすれば、あなたと一緒にビジネスをしたいと相手に思わせる力です。
どんなに優秀なスキルや商品を持っていたとしても、それを知ってくれる人がいなければ意味はありません。
いい商品は勝手には売れません。
広報戦略や営業を駆使して、初めて売れていくのです。
これは人材でも同じです。
スキルがあるだけでは、内定はもらえません。
履歴書や面接で魅力的な自己アピールをすることで内定がもらえるのです。
そのために、常日頃から自己発信する力を鍛えてください。
どうせ自分なんか…とひねくれず、自信をもって発信するのです。
- 人と積極的に話す
- 新しいことにどんどん挑戦する
- SNS等で発信する
なんでもかまいません。
優秀な営業マンはどんな業界でも必要とされています。
扱う商品は変わっても、それを魅力的にプレゼンすることに長けているからです。
まとめ
ベースで働くうえで、コスパのいい資格は普通マニュアル免許です。
フォークリフトも取得できると、可能性は広がります。
英語、マネジメント、営業力は身に着けるのは大変ですが、その分の価値はあります。
ベースの仕事がなくなっても、やっていけるだけの力が身に付きますからね。